出羽三山お守りの霊峰、蔵王のふもとにあり、歌聖・斎藤茂吉の生誕地である山形県上山。開湯560年の歴史をもつ上山温泉は温泉町、宿場町、城下町としても知られています。「日本の宿 古窯」は、1300年前の奈良時代の須恵器の窯跡が館内から発見され、山形県の文化財に指定されたことから命名されました。のぼり窯跡には窯神社が祀られ、パワースポットになっています。各界の著名人の直筆の絵皿、四季を彩る花、歳時のしつらえに、和のおもてなしが息づく文化の香り高き宿を訪ねてみませんか。
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目次
一頭買いにより最高に美味なタイミングで味わう米沢牛・山形牛
きめ細かな霜降りととろける食感がたまらない日本屈指のブランド牛「米沢牛」と、まろやかな旨みが広がる「山形牛」。古窯では贅沢な一頭買いにより、最高においしいタイミングを見計らって提供してくれます。ステーキやすき焼き、口コミで評判のビーフシチュー(オプション)など、至福のお肉づくしに酔いしれて。ほかにも山菜やきのこなど、みちのくの山の幸、海の幸が満載。おいしい山形の旬の味を求めて、何度でも通いたくなります。
黄昏の蔵王連峰を一望し、美人の湯に浸る
天然の化粧水とも言われるメタケイ酸をたっぷり含む美人の湯。8階の「展望大浴場」では蔵王連峰やかみのやまの夜景を眺めつつ、名湯を満喫できます。満天の星空、冬の雪景色…どの瞬間も格別ですが、とくにおすすめなのが黄昏時。刻々と色を変える空に蔵王の山影が際立ち、その美しさに思わず見入ってしまうはず。また1階の「紅花風呂」には音楽付きの窯風呂や-5℃のかまくらサウナなど珍しいお風呂が点在し、ワクワクと湯めぐりが楽しめます。
2019年雪の館がリニューアルし、露天風呂付きの客室が新設
2019年に雪の館がリニューアルし、露天風呂・半露天風呂付きの客室へと生まれ変わりました。雪の組子細工が彩る和室にシモンズのベッドが調和し、温泉旅館とホテルの寛ぎを両方味わえます。大きな窓から蔵王の山並みや上山城の城下町を一望できるのも贅沢。室内には山形鋳物の急須や器といった伝統工芸品がさりげなく置かれ、日本に誇る山形の美しいものづくり文化に触れられます。
楽焼絵付け体験で、旅の思い出づくりを
館内の回廊には、石原裕次郎、美空ひばりなど著名人が描いた楽焼の皿がずらり。この楽焼絵付けはだれでも体験でき、夜21時までに描くと一晩で焼き上げ、翌日のチェックアウト時にお土産として手渡してくれます(有料)。子どもの手形を押してみたりと、旅の記念に楽しむ方が多いとか。また裏山にはドイツの自然療法「クアオルト」のウォーキングコースがあり、早起きしてのんびり歩くのもおすすめです。
「今日、この瞬間に、最高の山形を」。知られざる魅力を伝えたい。
若女将の佐藤奈美さんは学生時代、留学先のアメリカで古窯3代目のご主人と出会いました。「結婚前に聞いた旅館の規模には驚きましたが、アメリカで日本文化の魅力に改めて気づいたこともあり、国内外に伝えられたらと、宿での使命を感じました」。若女将業と3人の子育てを両立しながら13年が経ち、ある思いが芽生えたとか。「旅館は大変だ、というイメージが世の中ではまだあるようですが、人とのご縁から多くの気づきや学び、そしてパワーや喜びも頂いております。これから社会へ出ようとされる若い方々にも、宿が『夢実現の場』となれるよう、伝統も大切にしながら改革の必要性も感じています」。
勉強熱心な3代目夫婦は、今年新たに老舗旅館「古窯」をリブランディング。「『今日、この瞬間に、最高の山形を』と、これまでの経営理念を分かりやすくリメイクしました。山形ならではの景色や美味しいものを発信していきたいです」。旅館という枠を超え、山形の良さを伝えていくのが新たな使命。聡明さと柔らかな語り口が素敵な若女将でした。
日本の宿 古窯
住所/山形県上山市葉山5-20
TEL/023-672-5454
Posted by
Drive! NIPPON編集部
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