群馬県みなかみ町の山間にある猿ヶ京温泉。戦国武将・上杉謙信がさるの年、さるの月、さるの日にこの地で吉祥夢を見て「さるが今日」と命名し、転じて猿ヶ京になったと言われています。赤谷湖畔にたたずむ「ル・ヴァンベール湖郷(こきょう)」は、フランス語で“緑の風”という名を持つ温泉旅館。湖を渡る風と緑に包まれて楽しむ源泉掛け流しの湯は格別。フレンチの要素を加えた料理や元ホテルマンによる温かなおもてなしにも癒されます。
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目次
新鮮な湯があふれ出る、源泉掛け流しの贅沢を
約55℃という適温と豊富な湯量の源泉をもつ猿ヶ京温泉。湖郷の大浴場は、全国で1%とも言われる加水・加温のない源泉掛け流しの湯で満たされています。湧き出たばかりの湯の力は素晴らしく、湯上がり後は足先からぽかぽかに。PH7.9というアルカリ性の泉質で「化粧水がいらないくらい」と喜ばれているとか。大浴場は露天風呂付のタイル風呂と中庭を望む岩風呂があり、男女入替制で楽しめます。
前菜とデザートはフレンチ仕立て。上州牛や川魚も美味
料理長が腕を振るう創作会席料理は全12品とボリュームたっぷり。先付けと前菜、デザートはフレンチ仕立てにするのがこだわりで、ラタトゥイユやクレームブリュレなどの洋皿がコースを彩ります。そしてメインは赤身の旨みが広がる上州牛ステーキと、新鮮な川魚のお刺身、焼き魚。群馬の自然が育んだ美味でお腹も心も満たされ00です。翌朝は、清流の王様・岩魚を丸ごと味わえる一夜干しとふわふわの卵焼きをぜひお楽しみに。
銘木の設えが美しい純和室や、湖をのぞむベッドルームも
畳の上に足を投げ出してのんびり…これこそ温泉旅館の醍醐味です。湖郷の客室は16室すべて和室で、立派な床の間のある二間続きの和室、10畳の落ち着いた客室、レイクビューの部屋など好みに応じてセレクトできます。2017年には和室をリニューアルしたツインベッドルームも登場。障子や畳といった和の風情と心地いいベッドが調和し、幅広い世代から評判です。
一枚岩の風呂、ヒノキ風呂など、4つの貸切露天風呂めぐり
大切な人と寛ぎたい、上質な湯を何度でも楽しみたい…という方にうれしい貸切風呂。離れに4つの貸切露天風呂があり、何度でも無料で湯浴みを楽しめます。彫りこんだ龍の口から源泉が注ぎ込む一枚岩の風呂をはじめ、ヒノキ風呂や石風呂など趣が異なるので、全制覇したくなるはず。もちろんすべて源泉掛け流しで、大地のパワーが体に染み入ります(冬期のみ加温する場合があります)
ホテルマンから旅館経営へ。「フランスにも旅館をつくるのが夢です」
東京都内でホテルマンとして働いていた長島悦子さんとご主人が、旅館経営へ踏み出したのは8年前のこと。「以前、このエリアの旅館で働いていた時『空気も水もおいしく、お金では買えないものがここにある』と感激しました。ここで夫婦でゼロから始めてみよう!と思い切ったんです」。こうして33歳のとき、無名の宿からリスタートします。「経営も人を雇うのも初めてで、10日後にやっと1組目のお客様をお迎えした時は、ご不便をかけないように…と必死でしたね」。
当初から夫婦とスタッフ数名で切り盛りしているため、普段の女将は作務衣を着てフル稼働だそう。「料理長が体調を崩した時には夫婦で料理をつくったことも。その時はお客様の評価が下がらずホッとしました。女将経験はまだまだですが、こうした下積みが自分の糧になっています。また各地に女将仲間ができ、“旅館の常識”を恥ずかしがらずに聞けるのも心強いですね」とにっこり。今後の目標は「皆が想像しないようなアイデアを生み出したいです。例えば、主人は幼い頃フランスで暮らした経験があり『フランスにも旅館をつくる!』と話しています。不可能はないと信じています(笑)」と語ります。創業者ならではの自由度とスピードを楽しむ、はきはきと前向きな女将でした。
ル・ヴァンベール湖郷
住所/群馬県利根郡みなかみ町相俣1731
TEL/0278-66-0880
Posted by
Drive! NIPPON編集部
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