近年ホテルの建設が急増した京都。さまざまなタイプの宿泊施設があるなかで、「暮らすように過ごせる」と人気なのが町家ホテルです。古きを守り、新しきを取り入れるスタイルで、宿泊するだけでもその土地の歴史や伝統、文化に触れることができるのも魅力の一つ。今回は、冬だからこそこだわりたい京都の宿として、おすすめの町家ホテルを紹介します。観光名所を巡った後は、和の温もり溢れるお部屋でゆっくりとくつろいで、冬の京都をお楽しみください。
(写真提供:合同会社Shiki Group)
TABLE OF CONTENTS
目次
- 密を避けながらお部屋でゆっくり夕食を楽しむ町家ステイ「CAMPTON KIYOMIZU」
- 世界的デザインコンテストにも選ばれたスタイリッシュな町家「Maana Kamo」
- 京都の庭師こだわりの坪庭が魅力。別荘のように過ごせる滞在型宿「祇園 久楽」
- コンシェルジュも用意。京都の銘品を五感で楽しめる「KYOMACHIYA-SUITE RIKYU」
- 二条城のすぐそばにある和紙の温もりが心地よい築90年の町家「季楽 京都 姉小路」
- ユニークなコンセプト「宿ル」おすすめ。京都駅すぐの便利な立地「宿ルKYOTO HANARE 和紙ノ宿」
- 2019年10月OPEN!豊富なタイプの客室を選べるデザイナーズ町家ホテル「THE MACHIYA SHINSEN-EN」
- まとめ
密を避けながらお部屋でゆっくり夕食を楽しむ町家ステイ「CAMPTON KIYOMIZU」
清水寺へ徒歩10分、八坂の塔のすぐ近くという京都の名所の中心に佇む町家ホテル。客室はすべてメゾネットタイプ。7室すべて異なるデザインで、中には同じお部屋を毎回指定して滞在するリピーターも。全室にお風呂、坪庭、キッチン、洗濯機、床暖房が付き、京都の町家で心地よく”暮らすように泊まる”体験をすることができます。ご朝食は老舗の「泉仙」をお部屋までデリバリー、ご夕食もお部屋で楽しめる「京すき焼きセット」を注文することできます。三密を避けたい今としてはありがたいサービスです。芸妓さん御用達「京都ちどりや」のアメニティ、信楽焼の洗面、こだわりの寝具など女性に嬉しいしつらえで、非日常とくつろぎの両方を楽しむことができます。SNS限定プランもあるので要チェック!来春には和紙デザイナー堀木えり子さんも共同で建てた姉妹施設"Campton東山ろく"がオープン予定。ますます目が離せませんね。
(写真提供:CAMPTON株式会社)
住所 京都市東山区八坂上町368-1 TEL 075-533-7211 客室タイプ メゾネットタイプ7室
(最大4名×1室、5名×4室、6名×2室) URL https://kyoto-campton.com
世界的デザインコンテストにも選ばれたスタイリッシュな町家「Maana Kamo」
イギリスのデザインコンテスト「Dezeen Awards 2020」の「ホテル・ショートステイ インテリア部門」トップ5に選出されたMaana Kamo。鴨川沿いに面した町家をリノベーションした一棟貸しの宿です。黒を基調としたアートな空間で、家電などを目隠しし可能な限りシンプルにデザインされています。あえてTVを設置しないというこだわりで、町家での過ごしを存分に楽しめます。町家としては広い敷地で、カウンタータイプのダイニングやライトアップされた美しい坪庭を眺められる浴室のほか、2階にシャワー室も用意されています。洗面室まで床暖房で温かくなっている気配りも嬉しいですね。旬の食材を活かした京料理の仕出し弁当は3日前まで予約することもできます。
(写真提供:合同会社Shiki Group)
住所 京都市東山区西橘町481-3 TEL 075-708-8030 客室タイプ 一棟貸し(最大5名) URL https://maanahomes.com/kamo 予約はこちら reservations@shikiproperties.com
京都の庭師こだわりの坪庭が魅力。別荘のように過ごせる滞在型宿「祇園 久楽」
聚楽壁、漆喰壁、網代天井(あじろてんじょう)など、伝統的な建築様式を残した築100年の京町家「祇園 久楽」。寝室には桜模様の襖が鮮やかで、外国人観光客にも人気なのだそう。こちらは素泊まりのプランのみで、京都での暮らしに密着した過ごし方ができます。祇園にあるため外食には困ることはないうえ、広いキッチンで自炊も楽しめます。徒歩1分でスーパーマーケットもあるので買い物もOK。注目は、京都の造園会社「庭友(ていゆう/Teiyu)」の庭師佐野さんが作庭した坪庭。1つひとつの表情を吟味した庭石やステンドグラスをしつらえた灯篭、まっすぐに伸びた松が印象的な庭は、コンパクトな敷地ながらも視覚を楽しませてくれます。浴室からも眺めることができ、四季折々の庭の景観を楽しみながらゆったりとくつろぐことができます。
(写真提供:祇園 久楽)
住所 京都市東山区轆轤町108-1 TEL 090-6968-8207 客室タイプ 一棟貸し(最大6名) URL http://kyoto-machiyaliving.jp/
コンシェルジュも用意。京都の銘品を五感で楽しめる「KYOMACHIYA-SUITE RIKYU」
元旅行会社社員のオーナーが築60年の町家をリノベーション。観光のプロによるコンシェルジュサービスが魅力の宿です。HPから旅の相談を受け付け、お客様のニーズに合わせたオリジナルの行程表を作ってくれます。食事や観光地だけでなく、記念日などのサプライズまで幅広く相談に乗ってくれるのもポイントです。また、京都の素晴らしい名産に触れていただきたいというオーナーの思いから、インテリアや備品に使用しているのは京都老舗の銘品や京都産の逸品ばかり。「このお香がほしい」「この器をお土産にしたい」と思ったお客様には、お店の情報が掲載された特製のガイドブックの嬉しいサービスも。旅行のなかで宿は主に眠る場所という考えから、パジャマやベッドにもこだわっているので、疲れを取って翌日の移動や旅を楽しめること間違いなし。プランは素泊まりの他、朝食付き、ディナーボックスまたは鍋の夕食付も用意しています。
(写真提供:KYOMACHIYA-SUITE RIKYU)
住所 京都市東山区下弁天町 61-4 TEL 075-746-2942 客室タイプ 一棟貸し(最大4名) URL https://kyomachiya-suite-rikyu.com/
二条城のすぐそばにある和紙の温もりが心地よい築90年の町家「季楽 京都 姉小路」
照明やオブジェなど、至るところに和紙を使い、柔らかく温かい雰囲気で包み込む一棟貸しの宿です。2018年の日本経済新聞「専門家が選ぶ全国古民家町屋ランキング」で8位を受賞したクラシカルで洗練された空間はいつもと違う日常へと誘ってくれます。2階はスケルトンでできた床の茶室を擁し、スタイリッシュな雰囲気でお点前を楽しむことができるほか、立派な灯篭が印象的な庭を眺められる露天風呂も豊かな町家ライフを体験できます。洗濯機やアイロンも完備。ラグジュアリーな雰囲気のなかでゆったりと京の暮らしを体験することができます。一棟貸し町家「季楽」は姉小路以外にもあるほか、ホテルタイプの「NAZUNA」など姉妹施設が豊富。HPをチェックしてみてください。
(写真提供:株式会社Nazuna)
住所 京都市中京区式阿弥町118 TEL 075-253-6776 客室タイプ 一棟貸し(最大5名) URL https://www.nazuna.co/ja/property/aneyakoji
ユニークなコンセプト「宿ル」おすすめ。京都駅すぐの便利な立地「宿ルKYOTO HANARE 和紙ノ宿」
和装のスタッフが京都の老舗「一保堂」の抹茶とオリジナル和菓子をおもてなししてくれるところから、町家ステイが始まります。希望に応じて観光案内やサプライズを提案してくれる親しみやすさが魅力。「宿ルKYOTO HANARE」は京都に8ヶ所の町家を展開し、鏡ノ宿、奏ノ宿、壬ノ宿、縁側ノ宿、洞窟ノ宿、路地ノ宿、障子ノ宿とそれぞれにユニークなコンセプトがあるのが特徴。和紙ノ宿は、京都北部の綾部地方に伝わる「黒谷和紙」を和紙職人のハタノワタル氏が家具デザインを手掛けたアートな空間になっています。ライトアップした坪庭を眺めながら湯船につかることもできるのも嬉しいですね。夕食は行列のできる寿司屋「AWOMB」、朝食は舞妓さんご用達の玉子サンドで有名な「ナカタニ」と提携したプランも用意しています。今後は京文化を楽しめるプランも導入予定。必見です!
(写真提供:株式会社トマルバ)
住所 京都市南区西九条針小路町89-3 TEL 03-4510-8671
※電話予約は承っておりません
※お食事の内容は変更となる場合があります 客室タイプ 一棟貸し(最大4名) URL https://yadoru.me/
2019年10月OPEN!豊富なタイプの客室を選べるデザイナーズ町家ホテル「THE MACHIYA SHINSEN-EN」
伝統とモダンを融合したデザイナーズ町家ホテル。全21室のコンパクトなホテルですが、町家を改装した町家棟のスイートルームや、ホテルタイプの庭園棟にある洋室のスイートルーム、DXツイン、多機能シャワーやキッチン・洗濯機付きのお部屋などさまざまなタイプの客室を擁しています。長期滞在にも対応し、観光からビジネスまで幅広いお客様を迎えています。朝食付きプランは、京都の人気店「進々堂」のパンを楽しめるラウンジ洋食付きと、セントラルキッチンで手作りした京都料亭「貴与次郎」監修の仕出しをお部屋で楽しめる和食付きがあります。ラウンジは庭席もあるので気候の良い季節はそちらもおすすめ。巾着に入ったオリジナルアメニティはそのまま持ち帰れるのも魅力。二条城や神泉苑、三条会商店街に近く、よりローカルな旅を楽しみたい旅の上級者にもおすすめです。
(写真提供:THE MACHIYA SHINSEN-EN)
住所 京都市中京区神泉苑町17-1 TEL 075-823-7717(24時間) 客室タイプ 全21室
THE MACHIYAスイートx1(最大5名)
THE MACHIYAデラックススイートx1(最大5名)
THE SHINSEN-ENデラックススイートx1(最大5名)
THE SHINSEN-ENスイートx2室(最大3名)
その他ツインx16(最大2名) URL https://www.machiya-inn-japan.com/kyoto/shinsen-en/ja/
まとめ
ご紹介した宿は一棟貸切やチェックアウトがオートの施設が多く、キッチン・洗濯機付き、仕出しプランがあるなど、密を避けながらのリトリート旅を楽しむことができるのが特徴です。誰にも会うことなくプライベートな時間が楽しむことができ、ゆったりと京都の暮らしを仮体験することができます。一軒の面積が狭い京都の町家ですが、古の人々は、坪庭を作り季節のうつろいを楽しむなど、技と工夫を凝らして豊かな暮らしをしていたことが窺えます。寒い冬の京都旅こそ、自然が息吹く町家でゆっくりと過ごしてみてはいかがでしょうか。
(文:ゴトウクミコ)
Posted by
Drive! NIPPON編集部
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