大小120余りの島からなる天草諸島。九州本土と「天草五橋」で結ばれ、海の上を渡るような爽快なドライブが楽しめます。5つの橋の中で最長を誇る前島橋のたもとに佇むのが、天草松島温泉「ホテル松泉閣ろまん館」。天草の海と橋を一望できるロケーションと温泉、そして何より評判高いのが料理のおもてなし。新鮮な魚介類、熊本が誇るお肉といった素材の良さを引き出す創作料理が、訪れるお客様の心を魅了しています。近年はカフェ経営などを通して地域のにぎわいづくりにも貢献する同館の女将、千原めぶきさんにお話を伺いました。
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目次
海辺の天然温泉「しおさいの湯」で心身をゆるめてリラックス
天草松島に湧く天然温泉は、美人湯と呼ばれる弱塩泉で、芯からぽかぽかと温まるのが特長。海辺の大浴場や貸切風呂で心ゆくまで浸ってみませんか。同館は高低差のある敷地を生かした造りで、3階のロビーから1階に降りると浴場に。大浴場「しおさいの湯」は海面が間近に感じられ、壮大な前島橋を見上げる光景もまた一興。橋からの視線は届かないので、のんびりと寛げます。「貸切家族風呂」は石風呂2つ、桶風呂1つと個性豊か。中でも「海女小屋『みなるの湯』」と名付けられた大きな桶風呂は、漁具のオブジェに彩られ風情たっぷりです。
伊勢海老に車海老、天草大王。熊本の美味を月替わりで堪能
温泉付きの料理旅館として名を馳せる同館では、月替わりの創作料理を目当てに、毎月訪れる常連のお客様もいるほど。新鮮な地魚のお刺身、天草の特産品である伊勢海老と車海老など、魚介類の宝庫である天草の海の恵みを存分にいただけます。幻の復活地鶏「天草大王」や「天草梅肉ポーク」といった熊本名産のお肉を取り入れたコースもそろい、味わいとボリュームに驚くはず。そして同館名物といえば、ほぼ全てのコースに付く「鯛めし」。1人分ずつ生米から炊き上げる熱々の鯛めしに思わず歓声。旅の記憶に深く刻まれそうです。
全室オーシャンビュー。天草松島の海景色や橋を眺めて寛ぐ
日本三大松島に名を連ねる天草松島の絶景を、すべての客室から楽しめます。紺碧の海と小島が織りなす美しい海に壮大な橋が渡る景色は見飽きることがありません。客室はベッドと畳の寛ぎを両方楽しめる最上階の「和洋室」、ベッドタイプの「洋室ツイン」、純和風の「和室」など、好みに応じて選べます。料理旅館という立ち位置から、ベーシックなタイプのお部屋は少々コンパクト。アクティブな観光と特別な食をお目当てにしたい方のステイに最適です。
スタイリッシュなカフェで、散策中に軽く一杯も楽しい
2年前、松島エリアにおしゃれなカフェ「Beach Hut Amakusa」をオープン。宿泊者や観光客、地元の方のグルメスポットとしても愛されています。料理旅館のプロデュースとあって、天草大王や真鯛を使ったピザ、スペアリブなど地元食材中心のこだわりメニューがずらり。お酒が好きなご主人とマネジャーの遊び心により、豊富なドリンクやせんべろプランもあり、散歩途中に軽く1杯いただくのもおすすめです。さらに併設の「天草Food Lab」では急速冷凍機を使ったフローズングルメを製造。解凍するだけでカルパッチョや鯛めしなどプロの味が楽しめるので、美食をお土産にしてみては。
子育てママのサポートや、天草を元気にする活動も今後の目標
千原めぶきさんが結婚を機に「ホテル松泉閣ろまん館」の女将に就任したのは24歳の時。当時、営業職に就いていた千原さんは、仕事を通じて17歳年上のご主人と出会います。「最初から結婚する予感がありました(笑)。気構えることなく、勢いのまま旅館の世界に飛び込めたのが逆に良かったかもしれません」と思い返します。
同館は、ご主人が実家の旅館から独立し、30代後半で立ち上げた宿。初代女将となった千原さんは、大女将のサポートを受けながら実地で仕事を学んでいきました。「母があらゆる場面で私を前に出してくれ、見守ってくれたのがありがたかったです。母の着物で着付けも行ってくれ、楽しみながら仕事ができましたね」。女将の仕事は前職の営業職と通じるものがあったと言い、外交的な千原さんにとって天職だったようです。
出産と宿の人手不足が重なったときは実家からも子育てサポートを受け、旅館業に邁進してきた千原さん。約20年が経つ今、新たな仕事のステージに進んでいます。
2年前、旅館継承により『植木温泉 ややの湯』の代表になり、さらに新業態としてカフェ『Beach Hut Amakusa』をオープン。「県などの役職も重なり、今は対外的な活動が増えてきました。旅館に長くいられない分、スタッフからの相談事により真摯に向き合うようにしています」と千原さん。外での活動が旅館のPRに繋がり、「これも私の役割ですね」とほほ笑みます。
千原さんの次なる目標は、地域の活性化。「経験を生かして、子育てと仕事の両立に悩むママたちのサポートを行ったり、私が生まれ育った天草をもっと元気にしていきたいです」と朗らかに語ってくれました。
天草松島温泉 ホテル松泉閣ろまん館
住所/熊本県上天草市松島町合津6215-21
TEL/0969-56-3000
Posted by
Drive! NIPPON編集部
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