毎年ゴールデンウィーク近くになると、箱根・芦ノ湖畔に建つ“小田急 山のホテル”の広大な庭園には色鮮やかなツツジが咲き始め、富士山や芦ノ湖をバックに絢爛たる景色が広がります。2022年3月14日、「小田急山のホテル 庭園のツツジ」が、「日本植物園協会ナショナルコレクション第10号」に認定されました。ホテルでは4月下旬から、今年も恒例の「つつじ・しゃくなげフェア2022」を開催します。色とりどりにツツジが咲き誇る庭園を、一般のお客様に開放。ツツジやシャクナゲの苗木の販売や俳句募集も実施します。
■「小田急山のホテル 庭園のツツジ」がナショナルコレクションに認定
「ナショナルコレクション認定制度」とは、秋篠宮皇嗣殿下が総裁をお務めになる公益社団法人 日本植物園協会が2017年に創設した制度で、「野生種、栽培種に関わらず、日本で栽培されている文化財、遺伝資源として貴重な植物を守り後世に伝えていく」ことを目的とした植物コレクションの認定、保全の制度です。「小田急山のホテル 庭園のツツジ」は、江戸時代に作出された他所ではほとんど見られない30の古品種を含む84種類約3,000株あります。大刈り込みされたツツジは樹高3m以上の大きさに成長している株もあり、周囲の景観とともに次世代に残すべき価値あるコレクションとして認められました。
なお、今回の認定は山のホテルの所有者である小田急電鉄株式会社が申請し、認定を受けました。2022年5月17日(火)に開催される日本植物園協会岐阜大会(内藤記念くすり博物館)で認定証授与式が行われます。
※公益社団法人日本植物園協会: http://www.syokubutsuen-kyokai.jp/
■岩崎小彌太男爵箱根別邸の庭園に由来するツツジ
“小田急 山のホテル”は、三菱財閥4代目総帥である岩崎小彌太男爵が、1911年(明治44年)に別邸を建てた由緒ある地にあります。男爵は別邸にツツジ庭園を造り、それは、1948年(昭和23年)この地に“小田急 山のホテル”がオープンした後も、ホテルの庭園として、多少の補植や庭園内の移植はあるものの、現在まで受け継がれ、樹齢100年を超す樹木が多くあります。別邸当時に、版画家 川瀬巴水によって描かれたツツジ庭園は現在と同じ景色です。
■山のホテル庭園プロジェクト「男爵の100年ツツジ 100年先への挑戦」
ホテルでは2014年の大雪をきっかけに、5名の専任スタッフが行う年間手入れだけでは、100年後までこの景観を維持できないと考えました。そこで、庭園の維持・再生を目的とした庭園プロジェクト「男爵の100年ツツジ 100年先への挑戦」を2015年より開始しました。2016年から、6年にわたり開花時にツツジ・シャクナゲの研究者 倉重祐二氏による品種調査を行いデータ化に取り組みました。また、貴重な品種を挿し木による増殖をし、現在植栽されている樹木のために、土壌改良なども行い、100年後を視野に入れた管理を行っています。
■ツツジと共に貴重なシャクナゲ約40種300株
山のホテル「ツツジ園」奥の「シャクナゲ園」には、約40種300株のシャクナゲが植栽され、ツツジと前後して、艶やかに咲き誇ります。このシャクナゲも、岩崎小彌太男爵別邸時代に植えられたシャクナゲ園に由来するものです。今回、「ナショナルコレクション」に認定されたのはツツジだけですが、シャクナゲの中には岩崎小彌太男爵が日本で初めて輸入した西洋シャクナゲと言われている「ゴーマー・ウォータラー」や樹齢100年以上の樹木など、貴重な品種12種も存在します。
【「つつじ・しゃくなげフェア 2022」を開催】
感染症対策を実施し、ツツジ・シャクナゲ開花時に、「つつじ・しゃくなげフェア 2022」を開催します。庭園見学料はお一人様1,000円ですが、次世代に残すべきコレクションをぜひ見てもらいたいと、今年から小学生以下の庭園見学料は無料となりました。
【「つつじ・しゃくなげフェア 2022」概要】
開催期間:4月下旬~5月下旬
(ツツジの開花状況により、開催期間が変更となる場合があります。)
庭園見学時間:9:00~17:00
庭園見学料:1,000円(ツツジ開花中のみ)※小学生以下無料
花の見頃:ツツジ 5月上旬~中旬、シャクナゲ 5月上旬~下旬
特設売店:ツツジ・シャクナゲなどの苗木
俳句募集:
・兼題「つつじ」
・選者 中原道夫氏(銀化俳句会 主宰)
・応募方法 小田急 山のホテル 公式HPより(2022年6月30日まで)
・募集期間 2022年4月29日(金)~6月30日(木)
<URL> https://www.hakone-hoteldeyama.jp/tsutsuji_shakunage/
【小田急 山のホテル】
住所:神奈川県足柄下郡箱根町元箱根80
TEL:0460-83-6321
HP:https://www.hakone-hoteldeyama.jp/
Posted by
Drive! NIPPON編集部
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