日産は11月28日、「セレナ」をフルモデルチェンジし、ガソリン車を今冬から、e-POWER車を来春発売すると発表した。価格(消費税込)は276万8700円~479万8200円で、ガソリン車4WDの価格・発売については追って発表するとしている。
【親しみやすいエクステリアデザイン、上質でゆとりある空間を確保したインテリア】
エクステリアは親しみやすさを感じながらも、より上質でモダンな要素を取り入れたデザインを採用。「e-POWER LUXION」と、ハイウェイスターは、ダイナミックで力強い走りを想起させる印象的なデザインに仕上げている。また、すべてのランプをLED化した。外板色は、2トーン4色、モノトーン10色の全14色を設定している。
インテリアでは、先進的で上質な広々とした空間を意識しながら、運転席は視界を遮る凹凸を減らすことで、運転のしやすさを向上したほか、シートには素材の高級感と、食べこぼしのものが隙間に入り込みにくく、液体などをこぼした際にふき取りやすいなどの機能性を両立。シフトには日産として初めて、スイッチタイプの電制シフトを採用し、スッキリとした見た目と分かりやすい操作性を実現した。
【ファミリーを考慮した使いやすい装備を充実】
家族全員がゆったりくつろげる室内の広さを確保。運転席の足の通過スペースを先代モデルから120㎜拡大し、運転席と助手席の間の移動をよりしやすくしたほか、シートスライド機構を3列目にも標準装備したことで、8人フル乗車でもゆったりとした座り心地を実現。マルチセンターシートを進化させ、e-POWER車でも8人乗りを実現した。
さらに、バックドア全体を開けずに荷物の出し入れが可能なデュアルバックドアの開口時のサイズを見直すことで使い勝手を向上し、ハンズフリーオートスライドドアのセンサー感度を向上。全席に小物置き場を設置したほか、500mlの紙パックが入るカップホルダー、USBの設定、車内Wi-Fiや乗る前エアコンなど、快適性も向上している。
エアコンの操作には、直感的に使いやすい先進的なデザインのタッチパネル式オートエアコンを装備し、独立温度調節機能を採用。e-POWER車には、100V AC電源(1500W)をオプション装備したことにより、アウトドアにおける家電製品の稼働や、災害時等の非常用電源としての仕様も可能としている。
【先進運転支援技術「プロパイロット2.0」をミニバン世界初搭載】
「プロパイロット」は全車に標準装備とし、「プロパイロット2.0」を最上位グレード「e-POWER LUXION(ルキシオン)」に標準装備した。また、「衝突回避ステアリングアシスト」や、一度駐車した場所を駐車枠として記録することが出来るメモリー機能付きの「プロパイロット パーキング」を日産として初搭載。さらに「e-POWER LUXION」には、リモコン操作で車の出し入れが可能となる「プロパイロット リモート パーキング」を搭載している。
【第2世代「e-POWER」を搭載】
新開発の1.4L e-POWER専用エンジンを組み合わせた第2世代「e-POWER」を搭載し、エンジンの作動音を抑制するとともに、よりパワフルで気持ちの良い加速性能を実現。さらに、車両状態や走行環境に加え、ナビと連携しながらエンジン作動タイミングを制御する世界初のエネルギーマネジメント技術を搭載することで、エンジンの作動頻度を低減し、高い静粛性に貢献する。また、車体の遮音性能を大幅に向上した。
【クルマ酔い軽減技術を採用】
第2世代「e-POWER」と高剛性サスペンションが、車体の動きをなめらかにし、新開発のシートが車体の揺れの伝達を抑え、クルマ酔いにつながる頭の急な揺れを抑制するほか、アクセルペダルだけで車速を自在にコントロールできる「e-Pedal Step」の操作性も向上。また、高剛性ステアリングの採用により操縦安定性を高め、ミニバンが苦手とする横風を受け流す車体構造によりふらつきを抑えることで、高速でも安定した走りを実現している。さらに、見晴らしがよく開放的な視界や、最適な位置に配置された後席専用モニターなど、視覚的にもクルマ酔いの低減を図っている。
【「AUTECH」「ステップタイプ」「ライフケアビークル」「マルチベッド」もフルモデルチェンジ】
日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社は11月28日、セレナのカスタムカー「AUTECH」、ならびに、「ステップタイプ」、福祉車両「ライフケアビークル(LV)」シリーズ、車中泊仕様の「マルチベッド」をフルモデルチェンジし、ガソリン車を今冬から、e-POWER車を来春に、日産の販売会社を通じて全国一斉に発売すると発表した。
<「AUTECH」>
エクステリアは、どの角度から見ても美しく輝くようにデザインした、「AUTECH」ブランド車共通の表現であるドットパターンのフロントグリルや、ブルーに発光するシグネチャーLEDを採用し、煌びやかに上質感を演出。また、低重心とワイドスタンスを印象付け、スポーティさを演出するメタル調フィニッシュの専用パーツを車体下部に装備したほか、シグネチャーLEDを囲むフィニッシャーもメタル調フィニッシュとすることで、低重心、安定感をより強調するスタイルとした。さらに、細部まで丁寧に作り込んだスポークフォルムにダーク金属調シルバーを組み合わせた、専用アルミホイールを採用。
インテリアは、シート地に、、海面の波の動きをモチーフにした模様を施した、柔らかな手触りで体に馴染むレザレットを採用し、インストフィニッシャーには紫檀(シタン)の木目調パネルを使用。インテリア全体をブラック基調でコーディネートし、ステアリングやシート、ドアトリムなどに、「AUTECH」ブランドを象徴するブルーステッチを施し、スポーティかつエレガントな空間を演出した。なお、e-POWER車はセカンドシートに「キャプテンシート」を採用して快適性を向上しているほか、外板色には「AUTECH」専用色のカスピアンブルーや専用2トーン3種類を含めた、全7色を設定した。
<ステップタイプ>
助手席と助手席側スライドドアから同時に使用できるロングステップを採用。助手席ドアもしくは助手席側スライドドアの開閉と連動して、ステップが展開・格納する。ステップイルミネーションを装備しているほか、先代モデルに対しロングステップの奥行を拡大し、乗降性の向上を図った。
< 「ライフケアビークル(LV)」シリーズ>
ベース車の広い室内空間を活かして、家庭から福祉施設・病院まで幅広いニーズに対応するバリエーションを設定。また今回、室内の静粛性と運転の快適性を実現するe-POWER車のラインアップを拡充した。
<「マルチベッド」>
「セレナ」では3列目シートを取り去った2列シート仕様とし、収納式のベッドシステムを備えることで、高い実用性と快適な休憩のためのスペースを同時に提供。ベース車ではオプションの防水シートを標準装備し、さらに、ベッドマットにはシートと同じ防水性のある素材を採用。また、e-POWER車の定員が1名増えて5人乗りとなったことに加え、ベッドマットの厚みを増加。「XV」、「ハイウェイスターV」、「e-POWER XV」、「e-POWER ハイウェイスターV」グレードのほか、カスタムカー「AUTECH」をベース車としてラインアップした。
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Drive! NIPPON編集部
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