「伝統の100年フード部門〜江戸時代から続く郷土の料理〜」に認定されている、山形県の「笹巻」。
笹の葉には防腐や乾燥防止の効果があるといわれ、古くから保存食や携帯食の包装に昔から使われてきました。その笹の葉にもち米を包んで煮たものが、山形県の笹巻です。
中でも、鶴岡市で作られる笹巻は、水に木灰を加えて煮た上澄み液である「灰汁(あく)」に、もち米を浸漬してから作られることが特徴。強アルカリ性を示す灰汁のはたらきにより、黄色いゼリー状の独特な風味を持つ笹巻になり、日持ちするようになります。
「三角巻き」や「こぶし巻き」など様々な形があり、地域によって一定の傾向が見られるほか、特定の儀礼や行事の時に作られる形もあるのだとか。
かつては、携行食や端午の節句の行事食として食べられてきましたが、現在では季節を問わず産直施設等に並ぶなど、地域の人々に愛され続けている食文化です。
庄内地方で起きた災害・飢饉を記録した『悪作付書記』(1788年)に、「粽をにる如くの灰汁をこしらい……」という記述があることから、当時から粽に灰汁が用いられていたことが伺えます。これが、今に伝わる笹巻につながるとすれば、230年以上の歴史を持つ食文化であることが考えられます。
山形に伝わる伝統食の独特のプルプルとした食感を、きな粉や黒蜜と一緒にお楽しみください。
【100年フード】ページはこちら https://www.drivenippon.com/foodculture/food-yamagata/
【鶴岡市】
https://www.city.tsuruoka.lg.jp/
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Drive! NIPPON編集部
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