日本神話のふるさと、高千穂町。神話によると、乱世を統治するために天照大御神が孫の瓊瓊杵尊 (ににぎのみこと) を地上に降臨させた地で、瓊瓊杵尊は紀元前660年に日本で最初の天皇となった神武天皇の曽祖父とされています。第126代を数える新天皇即位から、やがて一年。神秘に包まれたルーツに思いを馳せながら、神話の里をドライブしませんか?
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目次
自然がもたらした壮大な造形美。「高千穂峡」
貸しボートから見上げる柱状節理の大絶壁は、息を飲むほどダイナミック。阿蘇の火山活動で噴出した火砕流が帯状に流れ出して急激に冷却されて出来た高千穂峡は、平均80メートルもの断崖が7キロにわたって続く峡谷です。天孫降臨の際に水がなかったため、神様が水種を移した「天真名井」の湧き水が水源とされる「真名井の滝」は、日本の滝百選にも選ばれる高千穂峡のシンボル。遊歩道には神話ゆかりの「おのころ島」や「鬼八の力石」があり、5月中旬まで青、黄色、紫、ピンクなどのLED照明が峡谷をライトアップ (18:00~22:00) 。5月中旬~6月中旬にはホタル観賞が見頃を迎えます。
住所 宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井御塩井 TEL 0982-73-1213 (高千穂町観光協会)
天孫降臨の地で神秘なる空気に包まれる「槵觸 (くしふる) 神社」
天孫降臨の地として伝わる槵觸の峰にある「槵觸神社」。古事記に「筑紫日向高千穂之久士布流多気に天り坐しき」と記され、元禄7年に社殿が建立。瓊瓊杵尊 (ににぎのみこと) をはじめとする国譲り神話の神々が祀られています。神社のご祭神でもある武甕槌命 (たけみかづちのみこと) と建御名方命 (たてみなかたのみこと) が天孫降臨の際に行った力比べは、相撲のルーツとの説も。神社周辺には遊歩道が整備され、神武天皇と兄弟神誕生の地とされる「四皇子峰 (しおうじがみね) 」や、神々が遥拝した場所といわれる「高天原 (たかまがはら) 」などの史跡が点在。木漏れ日が差し込む神秘の空間に身をゆだねると、心が浄化されていくようです。
住所 宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井713 TEL 0982-73-1213 (高千穂町観光協会)
世界農業遺産の里で育った霜降り牛を堪能「高千穂牛レストラン 和 (なごみ) 」
平成27年に認定された「世界農業遺産」の里で育った高千穂牛。祖母連山から湧き出る水と良質な野草で健康に育てられた肉牛の豊潤な味わいを、鉄板焼・ステーキ・焼肉の3コースで堪能できるJA直営レストランです。上質な霜降り牛を安価に楽しめるランチでは「高千穂牛ステーキランチ」2,000円〜が人気 (画像はイメージ。現在は50g×2枚で漬けタレセットでの提供、サラダの野菜は季節によって変更されます) 。「高千穂がまだせ市場」の一角にあり、同じ敷地には地元の新鮮野菜や加工品が手に入る物産市場「鬼八の蔵」、高千穂牛を販売する「JA高千穂地区ミートセンター」もあるので、高千穂みやげのショッピングもご一緒に。
住所 宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1099-1 TEL 0982-73-1109
天照大御神が身を隠したとされる「天岩戸神社・天安河原」
「古事記」と「日本書紀」に天照大御神 (あまてらすおおみかみ) の隠れた天岩戸として書かれている洞窟を御神体とする、天岩戸神話の舞台。 岩戸川をはさんで西本宮と東本宮が鎮座し、両社とも天照大御神を御祭神として祀られています。天岩戸神社から500メートル川上には天安河原 (あまのやすがわら) があり、古事記によると、弟の須佐之男命 (すさのをのみこと) の暴れん坊ぶりに怒った天照皇大神が天岩戸へ籠った際、八百萬の神々がここへ集まり相談したそう。河原の一角には大洞窟があり、「小石を積むと願いが叶う」との言い伝えから、周辺には小石で出来た塔が無数に点在し、言葉にならないほど幻想的です。
住所 宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1 TEL 0982-74-8239
高千穂郷八十八社の総社。夫婦杉に願いを込めて「高千穂神社」
約1900年前、第11代・垂仁天皇の時代に創建された高千穂郷八十八社の総社。瓊瓊杵尊 (ににぎのみこと) をはじめとする皇祖の神々が祀られ、特に農産業・厄払い・縁結びの神として広く信仰を集めています。境内には国の重要文化財に指定されている神社本殿や所蔵品の「鉄造狛犬一対」ほか、樹齢800年を数える秩父杉も。また2本の杉の幹がつながった「夫婦杉」と呼ばれる巨樹は夫婦や恋人、友達と手をつないで3周回すると3つの願い (縁結び、家内安全、子孫繁栄) が叶うといわれています。
※「神楽殿」で毎晩奉納されていた「高千穂神楽」は、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策のため、当面は公演中止(2020年3月現在)
住所 宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1037 TEL 0982-73-1213 (高千穂町観光協会)
(文:三角由美子)
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Drive! NIPPON編集部
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