
ドライブで感じた自由と達成感
皆さん、ドライブをどう楽しんでいますか?運転そのものが好きな人、観光やグルメ目的でドライブする人、それぞれの楽しみ方がありますよね。今回は私自身が挑戦した、“下道ドライブ”の体験リポートをお届けします。有料道路を一切使わず、愛知から福岡まで約700kmを24時間かけて走破したリアルな記録です。体力と時間をフルに使った苦行ではなく楽しい冒険、その魅力をご紹介します。
TABLE OF CONTENTS
目次
“下道ドライブ”に挑戦したきっかけ

私が運転を始めたころは、“節約のため”に有料道路を使わず「下道ドライブ」ばかり。それを続けていると「時間はかかるけど、自分の好きなように寄り道やルート変更が出来て自由でいい!」と思うようになりました。また、土地ごとに変化する素敵な景色や文化の違いを感じたり、人々との触れ合いを経験したりする中「単なる移動」が「楽しい体験」へと変わり、下道ドライブの魅力が増していったのです。そして「超長距離の下道ドライブをやってみたい!」と思い立ち、愛知から福岡を目指す約700km一人旅にチャレンジすることにしました。
プランニングから始まる楽しみ

今回は一人旅。気兼ねする必要もないので「自分への挑戦!」とテーマをかかげ、愛知の自宅から福岡の門司港駅を目指すことにしました。かなりの長距離なので、まずはプランニングです!旅の指針となるような“マイルール”の設定から、ルート選定や時間設定など何日も前から入念に“作戦”を立てました。これだけで楽しい妄想が駆け巡り、出発前からワクワクがとまりません!
旅のマイルールを決めてみました!
この長距離下道ドライブ中に、“できるだけ守るルール”を3つ決めました。ルールを守ることでドライブ全体が目的意識のある旅になると思ったからです。
1つ目は、『有料道路を使わない』
下道ドライブなので当然かもしれませんが、下道にこだわるためです。ただし、九州へ渡る関門トンネル(有料)だけは例外としました。残念ながら本州~九州を無料で結ぶルートはありません。(徒歩は除きます)
2つ目は、『燃費を最大限意識した運転をする』
ドライブ中は、エアコンを使わず自然の風を活用、ふんわりアクセル・ブレーキ運転に挑戦で、「地球と財布に優しいドライブ」を目指します。
3つ目は、『宿泊せず、一気に走り抜ける』。
仮眠は取ってもOKですが、“宿泊はなし”としました。より目的地到着時の達成感を高めるためです。とは言っても、安全第一なので“無理をせず、方針転換もOKとフレキシブルなルールとしました。
実は番外編ルールで、「気になったスポットに立ち寄る!」も決めていました。時間にあまり余裕のない旅ですが、“ただ走るだけ”の旅にはしたくないと思ったからです。気になった観光地や飲食店などローカルスポットには“できるだけ立ち寄る!”と、決意を持ち、多少時間が押しても立ち寄って、旅の出会いや発見を得ることを優先事項としました。
無難なルート選定ですが・・・
出発地点から目的地をつなぐルートの数は有料道路の比ではありません。最適ルートを目指し想像を膨らませ頭を悩ませながら考えました。ルートに使う下道は、国道や県道、農道も含めて自由ですが、メインルートは国道中心に、お立ち寄りスポットへは国道に限らずなるべく最短距離となるよう選定しました。具体的には、序盤は、愛知→三重→奈良(国道23→25号)大阪から先は、兵庫→岡山を経由する瀬戸内海側(国道2号)のルートに決定しました。メジャーな国道ばかりで無難ですが、慣れない土地でのドライブ、しかも長距離なので、想定外の通行止め・規制などリスク低減、車や体調に異変があったときの対処しやすさなどから、より安心してゴールを目指せるよう選択しました。
時間割振りも大事!
出発時間は早朝4時頃に設定しました。交通量の少ない時間帯に大阪を通過するもくろみです。その先は行程が長すぎるので成り行き任せです。蓋を開けてみると大阪入りするころ既に朝のラッシュ時間。そこから兵庫を抜けるまでずっと渋滞ドライブ・・・。もう少し早い出発にすれば良かったと反省。ですが、それもまた思い出の1ページです。
いざ出発!道中の発見と思い出

走り始めてすぐに気づいたのは下道の多様さです。地図を見切れず旧国道を通ってしまい車線も少なく交通量も多い市街地。逆に地図にも無いような新しい通りが伸びていたり、想像以上に変化に富んで進行速度にも影響しました。その中で特に印象に残ったのは以下のポイントです。
国道25号って快適!
東海から関西に抜けるメジャールートには国道1号があります。しかし、選んだのは三重から奈良をつなぐ国道25号。この国道25号は、自動車専用道路で制限速度60~70km/h、信号もなく、流れがとてもスムーズ。下道とは思えない快適さです。この旅以降、関西方面へのお出かけの定番ルートとなっています。このように長距離を走行していると、色々な道路の中に相性の良し悪しを感じます。目に入って来る風景であったり、大小カーブが生み出すリズム感であったり、「この道好きだな」と思える道路との出会も下道ドライブならではです。
インスピレーションも大事!?
大阪で直感に任せて選んだ屋台のたこ焼きは小さく固く失敗。一方、山口の岩国辺りで気になって入った食堂のから揚げ定食はボリューム満点で、疲れた体に染み渡る美味しさに感動!出来事の内容に関わらず下道ならではの寄り道が旅を一層楽しくしてくれます。他にも、ちょっと立ち寄った地元スーパーでお土産屋では買えないような地元ならではの新鮮な果物や特産品が「予想外のお土産」となり、旅の満足感を更に引き立ててくれました。
夜間ドライブの魅力
深夜、交通量が減った時間帯は一気に距離を稼げるゴールデンタイム。大都市圏ですら通過する際に渋滞がなくスムーズに進めます。大型車両が増えるため緊張感もありますが、それが逆に集中力を高めてくれました。街灯すらない真っ暗な山道は怖くもありますが、峠を越えてふもとに見えてくる都市の明かりは最高にキレイ!という大きな感動とともに、誰とも喜びを分かち合えない一人旅の寂しさを感じる瞬間でもありました。
たどりつけない観光スポット
思わず通りがかった歴史的建造物の観光スポット。当然下調べもせず、付近を通れば見えるだろうと安易に接近したものの、その建物は全然見えません。結局駐車する場所も見つからず立ち寄りは断念。苦い経験もまた旅の思い出です。どうしても寄りたいスポットは下調べをおススメします。
達成感と疲労感が交差する終盤戦

福岡が近づくにつれ、疲労がピークに。眠気を吹き飛ばすために大声で歌ったり、ミントタブレットを噛んだりと工夫を凝らしました。最後の数十kmは気力のドライブでしたが、標識の地名から目的地への接近を感じると「あと少し!」とゴールへの期待感が膨らみ、気持ちを高めてくれました。
そして長かった下道ドライブもいよいよクライマックス。本州最後の関門トンネルをくぐると、そこは九州。ほどなく走ると目的地の門司港駅に到着です。例外とは言え最後の最後で有料道路(関門トンネル)を使ったうしろめたさと、長旅で蓄積された疲労を感じながらも、24時間以上かけて走り切った喜びと体験した様々な記憶や感情が、到着したその瞬間から走馬灯のように全身を駆け巡ります。そんな感覚の中見えてくる景色は特別で、体験した人にしか味わえないと思います。そして、ただの下道ドライブが自分にとって大きな挑戦で、それを乗り越えたことで成長すら感じるほどでした。
まとめ:下道ドライブで得たもの

「自分への挑戦!」とテーマをかかげ臨んだ下道ドライブ、ただ節約の手段として下道を長時間運転するだけでなく、その土地土地の景色や文化、そして思わぬ人々や出来事との出会いを楽しみ、一方では想像以上の渋滞やルート間違いなどトラブルに対処しながら、時間・燃料・体力を無駄遣いせずどれだけ効率よく進めるか、頭も体もフル稼働させながらクリアしていく。もはやアドベンチャーゲーム!あえて時間と体力を費やして旅をする中で見つけた発見、喜びや苦労は、何物にも代えがたい思い出となり、眠くても、きつくても、踏んばりゴールにたどりつけたことは「俺、まぁまぁヤルじゃん!」と自己発見と自信にもつながりました。
さて、私の体験リポートを通じて下道ドライブの素晴らしさをお伝えしましたが、是非、皆さんにもチャレンジして欲しいと思います。初めは短い距離やちょっとしたお出かけからでも、まずはやってみてください。きっと、自分だけの楽しみ方を見つけられると思います。そして、その次の旅では距離を伸ばし、更に自分流の工夫を加え、より楽しいドライブ体験につなげてください!

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Drive! NIPPON編集部
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